器、室礼もの、家具、たまにはお着物も・・・ わたくしの骨董好きは、皆様ご存知の通りです。
長い歳月を経て、なお現代の私たちの心に感動を与える確かな作品の数々。 現代のものにはない温かみがたまりません!
京都に通い詰めて、出会いを重ね、 いろいろお買い物のノウハウも身につけてまいりました。
先日、東京ドームの器展に生徒さんとご一緒しました折も 骨董通りで、またまた運命の出会いが・・・ (↑ 運命の出会い、多すぎ!! )
わたくしにとってはごく普通の骨董屋さんとのやりとりが 「とても面白かったです~!」と皆様おっしゃるので 今日はちょっとそんなお話を。。。
そもそもドームに出店する骨董屋さん達とは十年来のおつきあいです。 わたくしが、十点揃いで、かつかなり状態のよいのものではないと買わないこと、 そして、言い値では決して買わないことはご存知だと思います。(笑)
でも、わたくしだって、最初からこんなスゴ腕(?)だったわけでは ないのですよ~
まだ初々しかったアノ頃・・・ 忘れもしない京都・白川の骨董通りのあるお店で お椀を買った時の事です。
お店のおじさんに「〇万円です」と言われて 「はい。わかりました。ください」と即答しましたら え?と、心底驚いたような、拍子抜けしたような不思議な表情をして 「えっ? あ、はい。ありがとうございます」 とおっしゃったのです。
きっと正直な方で、ついお顔に出てしまったのでしょう(笑) あのおじさんの目を丸くしたお顔がいまだに忘れられません。
その時、京都でずいぶん授業料を払ってきたことを 初めて思い知ったわたくしです。
それからは、とりあえず骨董屋さんの大半は 値下げ交渉されることを前提として値つけしていると心し、 お買い物するようになりました。
心がけているのは「友好的値段交渉」です。 あくまでもニッコリ笑って、優しく、かわいく・・・?
まず、お値段をお聞きします。
「〇円です」 そこでまず、静かにひと押し。 「・・・・・・・ で?」 「いやー、かなわないなぁ。 じゃあまあ、頑張りますよ~。 △円でどうです?」 「いやいや、ちょっとお高いですよねぇ。 十客全部頂くんですもの~。 ・・・※円でいかが?」
「そんなぁ、それじゃ仕入れ値きっちゃいますよ~」 (またまたぁ。そんなことあるわけないでしょ) 「あらそぉ? ごめんなさいね~。 でも、その分は他で儲けて下さいねっ!♡」 そして、その後もまだ終わらない交渉術。
クレジットじゃなくて現金だとおいくらになりますー? とか もし、このお皿も頂いたらまとめておいくらになりますか~? とか アノテ、コノテを駆使して 納得の価格までおおむねこぎつける宗明でした。
今回東京ドームの器展で求めたこの吸い物膳は → なんと当初提示されたお値段よりも半額以下で 我が家にお輿入れと相成りました!ヽ(^。^)ノ
横で生徒さんがお口をあんぐり開けて そのやりとりを聞いていらっしゃいました。
ごめんなさいね~、刺激的で(笑)
でもいつか、こうして大好きなアンティークに出会ったら 私の交渉術を思い出して、ちょっぴり勇気を出し、 手腕をふるってくださいね!!
それもまた、忘れがたい思い出となり、 品々に愛おしさを添えてくれることでしょう。 |