宗明のつれづれ
これまでの「つれづれ」...



☆  宗明庵・十周年記念パーティー ☆



宗明庵は昨年末をもちまして、満十周年を迎えました。

正にまたたく間の十年間。
「時の流れは速いものですねぇ」などと
呟いておりましたら、ありがたくも生徒さん方の中から上がった
「先生、記念のパーティーを致しましょう!!」 とのお声。
それが半年ほど前のことです。


日時は?会場は?と少しずつ計画を積み重ねて頂き
おかげさまで、去る2月16日、川越プリンスホテルにて
開催の運びとなりました。
またまた男性クラスの皆様には大変お世話になりました。


「茶懐石の教室なのですから、茶道にまつわるイベントを盛りこみましょう!」
というのが、発起人・H氏の一貫したご意見でした。
せっかく、様々なご流派の方々がいらっしゃるのですから
食後のアトラクションとして、立礼卓を備え
各ご流派の方々にお点前をして頂くことになりました。
こんな大勢様に、滞りなく点て出しのお茶を召し上がって頂くためには
果たしてお茶碗はどれくらい必要で、お運びは何名の方にお願いすればよいのか
などなど、お茶の先生方にお世話になりつつ、直前まで打ち合わせは続きました。


ありがたいことに、川越茶友会様より立派な立礼卓や置き床をお借りでき、
前日、先生方が会場に運び込み、組み立てて下さいました。
多くの先生方が分担で大切なお道具を持ち寄って下さり、
まことに素晴らしいお席となりましたこと、感謝に堪えません。

それにしましても、ひとつの会を催すということは
とても大変なものなのですね。。。
「先生のお祝いなのですから、先生はなーんにもしなくていいのですよ」
というH氏の頼もしいお言葉・・・  とはウラハラに
あれあれ!? なんてまぁ、イロイロ準備の大変なこと!!(笑)


全クラスの方にH氏の企画書をお渡ししたり、出欠の確認をしたり、
お茶席のスタッフの方々との打ち合わせやご連絡、
お茶席のお菓子や記念品の注文、
来賓の方々にご招待状をお送りしたり・・・


もっとも、全ての生徒さんのお名前やご連絡先を知っているのも
毎月お会いできるのも、私だけなのですから
仕方がないのですよね。  ^ ^ ;


しかし、パーティーの前々日まで通常のお稽古があり
体力的には日々の準備で手いっぱいなのに
当日が近づくにつれてどんどん仕事が増えていきます。


パーティーの席次とテーブルごとの人数をプリンスに報告!?
「ついでに、間違いがあるといけませんから、
名札の名前は先生が入力しておいて下さいね」 とH氏。
ふぇ〜ん、それ、ゼンブ私がするんですか〜??? (T.T)


ところが、そこに救世主が現れました!!


今年からアシスタントさんをお願いしている I ちゃんが、
ものすご〜〜〜く事務能力の高い方だということがわかったのです。
その上、独身時代は大きな会社のイベント関係の部署を担当していらしたとのこと。
「1000人までのパーティーには対応できます」との心強いお言葉!!


「先生、全ては受付名簿を作るところから始まるのですよ」
 (ハイっ!)
「名札はこれではサイズが合いませんから作り直してきますね」
 (きゃー、お願いしますぅ・・・)
「お道具の搬入、搬出のリストを作ってチェックします」
 (そんなこと、考えてもいませんでした  ^ ^; )


I ちゃん、本当にありがとうございました。。。


こうして、ようやく迎えたパーティー当日。
受付でお待ちしておりますと、皆様が次々にお越し下さいました。
Kさんがビデオを手に、私への1分間コメントを撮って下さっています。


「ご家族もお呼び下さい」とおっしゃって頂きましたので
実家の母と娘も参加させて頂きました。 


宗明庵発足の頃の生徒さんや、男性クラスの卒業生の皆様、
そしてこのHPを作って下さり、現在もサポートして下さっている K・H氏など
来賓としてお招きした方々も続々お越し下さいました。
普段お会いできない懐かしい方々に再会できましたのは
本当に嬉しいことでした。 \(^−^)/


大半の方がお着物姿でとっても華やか・・・ \(^−^)/ \(^−^)/
こうして、私のために正装してお越し下さっていることが
とてもありがたくて、すでに私は胸がいっぱいでした。


開会の後、来賓の方々からありがたいお祝辞を頂き、
シャンパンで乾杯の後、会食の始まりです。
それぞれの円卓で、皆様も楽しそうにしていらっしゃるのを見て
ホッとしながらおいしいオードブルを頂きました。


しばらくすると、司会の水野氏の提案による、インタビュータイムとなりました。


「懐石を学ぼうと思われたきっかけは?」
 * 茶道の社中の方々とは違う「何か」を身につけたかったからです。
    (↑いつも向上心にあふれているYさん。 尊敬しています!)


「宗明先生の魅力はなんですか?」
 * 先生は一言でいうとAKB。 (←えっ!?)
   私達と身近に接して下さるけれど、実はスゴイ方。
    (↑ あーびっくりしたぁ。 踊らなきゃいけないかしら、と思っちゃいましたょ) (笑)


「懐石とおもてなしクラスの違いはどんな点ですか?」
 * 一昨日のバレンタインデーに、主人に「おもてなしクラス」で教えて頂いた
    お料理を全て作って、とてもほめられました!
    作った私も一緒に食卓についてお料理を楽しめるのが嬉しい点です。
   (↑ なんてステキなバレンタインでしょう!
       そうなんですよ、おもてなしする側がキッチンで立ちっぱなし・・・
       ということがないように、考えています)


「お料理教室としての宗明庵の魅力とは?」
 *  懐石料理という正式なお料理を教えて頂きつつ、
     先生はいつも新しいものを取り入れて伝えて下さるので楽しいです。
   (↑ 伝統の中にも革新は必要、というのが私の考えです。
       室礼、器づかいなど、皆様に新鮮な驚きを感じて頂きたいと
       いつもアンテナをはりめぐらしています ^  ^ )


「茶道をしていない方にとっての懐石を学ぶ意味とは?」
 *  日本料理の礎である茶懐石を学びたいと強く思い
    ようやく願いが叶いました。
    お茶の心得のない私ですが、先生は様々な器を実際に使い
    季節ごとのお料理との調和や、文様に込められた意味なども
    教えて下さいます。
    折に触れ、茶道のお話を聞かせて頂けることも魅力です。
(↑ 茶道をしていない方にも、日本料理の楽しみや奥深さを
知って頂けるのは本当に嬉しいです!)


デザートとコーヒーが出て、そろそろお食事が終わる頃・・・
司会の水野氏より
「それではそろそろアトラクションに移りたいと思います
 スタッフの方はお水屋にお移り下さい」
とのアナウンスがありました。
後方のテーブルの方々全員とお茶の先生方、総勢28名もの方々に
お席を立って頂いて、恐縮でした。


ご準備の間、司会のM氏が、出席者全員のクラスとお名前をお呼びし
お一人ずつ立って頂きました。
打ち合わせでそのようなご提案があった時、
かなり時間がかかるのでは、と反対してしまいましたが
とても和やかなよいひと時でした。


まずは表千家さんのお点前です。
宗明庵に9年前よりいらして頂いているH先生にお願いしたのですが
お点前は先生のお弟子さんでもあり、
おもてなしクラスにいらしているRさんとなり
H先生には、お席の説明や茶道にまつわるお話をして頂きました。
先生のお話はとてもわかりやすく、茶道をしていらっしゃらない方にも
親しみやすい内容でした。
10年前の生徒さんのTさんと私の母がお茶を頂きました。
半東はTさんにお願いしました。


Rさんは二年前、 H先生が宗明庵にいらしているとはご存じないままに
入会をご希望下さり、そのご縁にびっくりしておられました。
お若いのにとても気の届くステキな女性で、
そのことが丁寧なお点前にも表れていました。


お床は
 「晴れてよし 曇りてよし 富士の山」
 大亀和尚さまの自画讃 です。
 中村翠嵐さんの淡青交趾の花入れには紅白の椿と呼子鳥
 寿老人のぶりぶり香盒 


続いて 裏千家さんのお点前。
美しいWさんによる流れるようなお点前に
一同、目を奪われてしまいました。
(特に男性クラスの皆様! わかりやす過ぎましたよ・ 笑 )
正客と次客には、最年長と最年少の生徒さんにお願いしました。


二流派のお点前の間、水屋方の皆様が
次々にお菓子と点て出しのお茶をお運び下さいます。
大寄せのお茶会でお席をお持ちになることの多いU先生とM先生が
ご指導下さったおかげで、滞ることのない順調な流れでした。


お菓子は、「くらづくり本舗」がご実家のM先生と
工場長さんにご相談させて頂き出来上がったオリジナルの生菓子です。
宗明庵の印である「千鳥」をお着物のお袖のような練切りに配したもので
中あんは? 表のグラデーションの様子は? 裏の色は? と
ご相談させて頂いて完成したお菓子です。
最後まで「甘みを少し控えて下さい」
「裏のピンクがやや見えるように重ねて下さい」など
お願いを重ねて出来上がりました 『千鳥の夢』 ・・・
皆様に喜んで頂けて、本当に嬉しかったです ☆


アトラクションのトリは
とあるご流派の大変お珍しいお点前です。
公開が許されないとのこと、画像を載せられないのは
大変残念です。
滅多に拝見できませんので、水屋の方々にもお席にお戻りいただき
後方のお席の方には近くにお寄りになってご覧いただきました。
威風堂々、美しい舞いを踊るかのようなお点前でした。
G先生にそのご流派の歴史等、お話し頂き、
お嬢様には半東をして頂きました。
お振袖がとてもきれいです。
おいしいお茶は、私がありがたく頂戴いたしました m(_ _)m


会も終わりに近づき・・・
ここで私は皆様からのお花と記念品を頂戴いたしました。
何がよろしいですか、とお聞きいただいた際、
いろいろ考えましたが、やはり皆様にお使い頂けるものをと思いました。
あたたかな手触りの水目桜の四つ椀を・・・ とお願いし
特注で現在試作にかかって頂いています。
出来上がりましたら、特別講習等で
是非皆様にご披露し、お使い頂きたいと思っています。


最後に私から、皆様に御礼のご挨拶をさせて頂きました。
宗明庵発足の経緯・・・
母の後ろ姿を追いかけた結果、現在の私があること・・・
私が大切に考えていること・・・
そして、皆様への心からの感謝の思い・・・


なんだかあがってしまいましたが
上手に伝わりましたでしょうか。。。


会を終え、皆様をお見送りしました。
記念品として、「宗明庵」の名入りの千鳥の風呂敷に
母からの長野の粗菓を添えてお持ち帰り頂きました。

皆様の笑顔を拝見しつつ、ひとつずつお手渡しして
あらためて感謝の思いを胸に刻むひと時でした。


「本日まで、本当にありがとうございました。
そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします」


その後のお稽古でも、パーティーのアルバムを皆で回覧し
わいわいと楽しんでいます。
お茶をしていない方からも、三流派のお点前を拝見できて
貴重な機会だったとのお声を頂き、ありがたかったです。


嬉しかったのは、私が頭をひねって考えました席割りにより
ご一緒になった他のクラスの皆様と仲良しになられたというお話が
多かったことです。
どのテーブルの方々も「皆さんいい方で・・・」とおっしゃるのですが
と、いうことは、宗明庵の皆様がみーんないい方ばかりだということですよね!?


本当にそうなのです。
そんな皆様と毎日交わらせて頂き、お食事をご一緒させて頂くわたくしは
なんて幸せ者なのでしょう!!
(数日間、まったく同じお献立ではありますが・・・) ^ ^;


これからも、ひと月一度のお稽古をより楽しんで頂けますよう
頑張ります!!
そして、共に学び合い、よりよい人生を重ねてまいりましょう。


どうぞよろしくお願い申し上げます。





これまでの「つれづれ」...