宗明のつれづれ
これまでの「つれづれ」...



2010/8/15

☆ お道具合わせ ☆


一週間のお稽古週間が始まる直前のわたくしは
多忙のあまり、どうにかなりそうです。 ^ ^;

お料理そのもののレシピや材料の手配はついていても
テーブルクロス、壁面のタペストリーや生花、花器、
キャンドル等の間接照明などなど・・・
様々なインテリアのバランスを考え、
教室内の全てを「模様替え」するからです。

概ね、その月の趣向によりイメージカラーを決め、
それを軸に考えていきます。
あちらこちらの収納場所から様々なものを取り出し、
椅子にのぼっては掛けたり外したり・・・
少しずつ積み重ねるようにして決めていきます。

不思議に思うのは、まったく違う年に、別々の場所で求めた物が
なぜかトータルなバランスを保ち、ひと部屋のインテリアとして成立する、
ということです。

もっとも、わたくしという同じニンゲンの感性に響いたものを
その都度求めているわけなので
どこかに共通項があるのも当然ですよね!


そして・・・
全てのお稽古が終わり、そのお道具を片づける時には
独特な感慨があります。

特に懐石に使った器をすっかり乾燥させ、ひとつひとつを包んで
箱に入れる際は思わず
「お疲れさま。。。 一週間、ほんと〜によく頑張りました! ありがと…」
などと語りかけたくなります。
(だれか見ていたら、けっこうアブナイ光景!?)

いつも生徒さんが喜んで下さるのは、お料理の内容ばかりではなく
器や空間を彩る様々なインテリアのお陰もあると思うのです。
それを思うと、本当にお役目ご苦労様、と声をかけたくなるわけです。

これらの感慨は、お茶会のお道具合わせや、
事後にそれを片づける際のご亭主の心持ちと共通するのかもしれませんね。

皆様が、心から楽しんで帰路につかれたことを感じるひと時・・・
全ての疲れも気苦労も雲散霧消する思いですが、
これもまた、茶事の終わりに、にじり口で、無言のまま客人を見送る亭主の境地と
重なる感慨かと思います。

「茶事の愉しみは亭主七分に客三分」などと言われます。
心を尽くしておもてなしをした後の清々しさは、お客様の存在あってのもの。

準備の忙しさにもまた、感謝したいと思います。



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